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米ツアーに挑戦する21歳の河本結に、
先輩・有村智恵が贈ったものとは?
text by
南しずかShizuka Minami
photograph byShizuka Minami
posted2020/01/24 11:50
2019年シーズンは、日本ツアーで賞金ランク6位。渋野日向子らと共に「ルーキー・オブ・ザ・イヤー」受賞している河本結。
「私も後輩に何かしてあげられるような選手に」
1月21日、フロリダ州ボカラトン。
米女子ツアー第2戦「ゲインブリッジLPGA」に繰り上がりで出場が決まった河本に、教材に込められた有村の気持ちの背景を筆者から伝えてみた。練習の合間にクラブハウスのロビーに座った河本は、アーモンド型のきりりとした目でこちらを見ながら、話を真剣に聞いてくれた。
河本は、先輩の優しさに、ただただ感激した。
「すごく心強いですね。小学生の頃、智恵さん達が優勝争いするのをテレビで見てたので、すごく嬉しいです。メッセージもそうなんですが、わざわざ教材を印刷して、メッセージを書いて、それを持ってきてくれたという、一連の行動に心から感謝しています。私も後輩に何かしてあげられるような、そういう選手になりたいなと思いました。(米ツアー)頑張ろう!っていうか、ほんっとに頑張ろう! っと」
「23歳でアメリカに行く」目標が前倒しに!
河本は常に世界で戦うことを目標に掲げていた。'18年に国内下部ツアーで初優勝し、'19年に国内ツアー初優勝を飾り、今年から米ツアー参戦と、思い描くプロ人生は順調そのものである。
「自分がプロになった時のビジョンでは『23歳でアメリカに行く』という目標を立ててたんですけど、思ったよりも早く良い成績が残せて、こうして一歩を踏み出して挑戦できたことはすごく嬉しいけど悩みというか、不安もあります」
オフは米ツアーを意識して、できる限りの準備をした。ショートゲームを重要視して、58度のウェッジ1本で2週間ずっと練習したり。アメリカでどういう食生活をすれば体が重くならないかなど栄養学も少し学んだ。