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新しい地図・草なぎ剛×車いすバスケ。
「“一心”でメダルを獲りに行く」
text by
Number編集部Sports Graphic Number
photograph byTakuya Sugiyama
posted2019/11/29 08:00
きれいなシュートフォームを見せる(左から)鳥海連志、草なぎ剛、豊島英。車いすバスケに新たな歴史を築こうとしている。
ぶつかってもバランスが取れる人。
草なぎ あ、それはわかります。バスケもそうですが、映画や舞台など人が集まって何かを作りあげていく時、チームワークは大事ですよね。僕は、監督や演出家がいるし……と考えて、あまり積極的にリーダーシップをとるほうではないのですが、選手も俳優もそれぞれ個性があって、一生懸命さゆえにぶつかってしまうこともあるわけじゃないですか。そこでバランスを取れる人がいるのはすごく心強いはず。
豊島 見て見ぬふりの方が、後になって辛くなるんです。気づいた時に行動した方が、気分的にも楽になるので、あまり大変だとは感じませんね。
草なぎ 東京パラまで1年を切って、代表活動も増えていくと思います。チームで過ごす時間も濃密になってくるでしょうね。
プレーでも髪型でも見せていく。
鳥海 草なぎさんにひとつ質問をしてもいいですか?
草なぎ もちろんです。
鳥海 芸能人の方って常に人に見られることを意識していると思うのですが、何か気をつけていることがありますか。実は僕も東京に向けてどういう髪型にしようかと考えていて。今は長髪ですけど、本番での髪色とか悩むのも楽しくて。
草なぎ いいですね! 僕も基本的に誰かがいたらいいところ見せたいし、格好つけたいし、モテたい。それは当たり前なんだけど、だからこそ一人でいる時にちゃんとしたいと思っています。一人でいる時こそ、恥ずかしくない行動をしよう、と。
誰も見てないからいいや、って気持ちになると良くないというか。ご先祖様も見てるかもしれないし(笑)。でも、鳥海選手は身体のコンディションだけじゃなくて、髪型も調整しないといけませんね(笑)。鳥海選手は普段からこういうキャラクターなんですか?
豊島 いつもこんな感じです(笑)。
草なぎ でもプレーも髪型も自分のスタイルですから。スポーツでも観客のみなさんを盛り上げるということも大事ですもんね。最近は健常者のバスケでも、Bリーグはもちろん、八村塁選手がNBAにドラフトで指名されたり、日本代表がW杯に出場したり、凄く盛り上がっていますよね。
鳥海 僕は縁があってほかのスポーツで活躍している同世代のアスリートと関わりを持たせてもらうことが多いんです。バスケだと女子のオコエ桃仁花選手とか。切磋琢磨ではないですけど、彼らの活躍を見るのは単純に嬉しいですね。
豊島 バスケに限らず、日本代表の試合は見入ってしまいます。勝ち負けだけじゃなくて、選手の表情を見て、つい自分がその立場だったらどうなるか、を想像してしまう。ラグビー日本代表の勝利を見ると、自分たちも結果を出さないとな、という気持ちが湧き上がってきます。