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ファーストタッチにダイレクトパス。
腰痛から復帰の香川真司が劇的変化。
text by
ミムラユウスケYusuke Mimura
photograph byGetty Images
posted2019/11/21 11:10
11月16日スペイン2部第16節、アルバセテ戦にトップ下で先発した香川。決定機を惜しくも逃し、71分に途中交代した。
ボールを持っていない状態での動きの変化。
パスを受けるエリアの変化に伴い、アタッキングサードへのパスの成功率も上がっている。
最初の3試合: 69.2%
欠場前の3試合: 40%
復帰してからの2試合: 100%
さらに、復帰してからの2試合で顕著なのは、後方にいるチームメイトがボールを持っている状況、つまり、香川がボールを持っていない状態での動きの変化だ。
相手のディフェンスラインの裏をつく動きもあれば、マークを外すためのフェイントも入れている。パスコースを作るために数十センチだけでも動いている。だから、後方からの縦パスを受けられる。
ダイレクトのパス交換でチャンスを作る。
後方の味方からのパスに対して、半身の状態で受けに行く。
身体の半分が味方の方に、もう半分が相手ゴールの方に向き、味方から遠い方の足でボールをコントロールする。ボールを受けるときに巻き込むようにトラップするから、それで前を向ける。
トップ下の選手が前を向いた状態でボールを受けられれば、チームにはチャンスがやってくる。
また、11月10日のアルメリア戦の23分や、アルバセテ戦の18分のシーンなど、香川が絡み、香川を含めた2選手以上がダイレクトのパス交換をしてからチャンスを作る場面も生まれている。
相手陣内で2本以上のダイレクトでのパス交換があれば、相手チームには脅威となる。