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<王者撃破の真相>
エディー・ジョーンズ「すでに青写真は描かれていた」
posted2019/11/01 07:00
試合前、ハカを披露するオールブラックスに対し、イングランドはV字の陣形で接近する異例の対抗策を取った。
text by

生島淳Jun Ikushima
photograph by
Atsushi Kondo
またも、エディー・ジョーンズの「傑作」が生みだされた。
世界が注視するラグビーワールドカップ準決勝という舞台で、オールブラックスを鮮やかに料理して見せた。
試合後の会見に現れたエディーは、喜びを押し隠していた。神妙に「オールブラックスは素晴らしいチームです」と切り出し、リスペクトを示す。しかし、会見途中にこの一戦に懸けたプライドがにじみ出る。
「われわれは、この準決勝のために2年半に及ぶ準備を重ねてきました。オールブラックスは1週間でしょう?」
2017年5月。京都で組み合わせ抽選が行われ、その翌日、私は神戸でエディーにインタビューをした。その時点から、'19年10月26日土曜日のことは予見されていた。
「プールステージは1位で通過します。準準決勝の相手はウェールズになるでしょう(現実はオーストラリアになった)。そして準決勝では、オールブラックスとの対戦になります」
そこでエディーはひと呼吸置いてから言った。
「勝ちます」
すでに青写真は描かれていた。'16年、'17年のシックスネーションズを連覇して、協会内での地位を安泰にはしていたが、'18年にはあえて「チームに混沌を起こします」と話した。
こちらは雑誌『Number』の掲載記事です。
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