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6歳からビジャレアル育ちのCBパウ。
クラブの愛情が実った初代表招集。
text by
横井伸幸Nobuyuki Yokoi
photograph byUniphoto Press
posted2019/10/11 19:00
「イエローサブマリン」の愛称で知られるビジャレアル。パウのような選手を生み出す当たり、スペインサッカーの地力を感じる。
復帰から3カ月後の代表入り。
初めて属したビジャレアル以外のチームで、パウは目覚ましい働きを見せた。シーズンを終えてビジャレアルに戻ると、トップチーム登録が待っていた。
ビジャレアル出身選手のトップ昇格は2002年のエクトル・フォント、03年のセサル・アルソ、シスコ・ナダル(生まれはマジョルカ島)以来のことだった。
それから3カ月が経ち、今度はスペイン代表入りである。
地元出身のビジャレアルの選手がフル代表に選出されたのは、もちろん初めてである。彼を選んだ理由について、代表のロベルト・モレノ監督は次のように述べている。
「マラガで活躍していたし、今季は開幕戦のキックオフからずっと注目してきた。生まれ持った才能が我々の好みであり、フィードが巧く、戦術的にはマニュアルどおりのCBだ。足りない部分は代表の練習で、カジェハの意向を邪魔しないように気をつけながら伝えるつもりだ。次代を担う素晴らしい選手として期待している」
代表入りの数日前、ビジャレアルとの契約延長に合意したパウは「ロイグとヤネサが昔抱いていた夢の結実が自分」と語り、クラブのカンテラを称えている。