令和の野球探訪BACK NUMBER
新潟でドラフト指名を待つ長身右腕。
今年で24歳、即戦力にならなければ。
text by
高木遊Yu Takagi
photograph byYu Takagi
posted2019/10/08 20:00
188cmの長身から投げ込む速球が魅力の長谷川凌太。昨年はドラフト指名漏れを経験した。
結果は上出来、だが本人は……。
19日と20日の巨人三軍戦は抑えの1イニングのみで、どちらも走者を許すことなく7球、13球であっという間に終えた。そして迎えた25日のオリックス戦。相手打線にはT-岡田や昨年のドラフト1、2位で一軍出場も果たしている太田椋と頓宮裕真らも揃っていた。
そんな中、長谷川は先頭打者にこそ四球を与えてしまったものの、その後はストレートやスライダーなどを制球良く投げ込み、走者を許すことなく3回無安打1四球の内容で抑えた。
結果としては十分なものだったが、本人は浮かぬ表情だった。球速が150km台に届かなかったことや、フォークを見切られ追い込んでから粘られるなど「圧倒」をするほどのパフォーマンスを見せられなかったことは心残りだった。ただ、期待するばかりであった1年前と比べると、そこには大きな進化があったと言っていい。
「もっとこうやれば……というのはありますが、これが今の実力です。伸びしろだと自分に期待をして謙虚に取り組んでいきたいです。野球選手としてやっている以上は高みを目指して行きたいです」
どん底を彷徨った時期を経てここまで這い上がってきた。次のステップはどこへ踏み出されるのか。運命の時はもうまもなくだ。