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27歳時点だとどちらがビッグ?
ネイマールとブラジルの偉人達。
text by
トマ・シモンThomas Simon
photograph byStephane Mantey/L'Equipe
posted2019/10/07 11:15
セレソンの応援で肩を落とすネイマールファン……栄光の記憶も多いはずだが、そのマイナスイメージも大きいのがネイマールである。
カカ('09年に27歳)
春は終わりに近づいていた。27歳の誕生日を迎えた数カ月後、'07年のバロンドール受賞者であったカカは、6720万ユーロの移籍金でミランから新銀河系軍団構築中のレアル・マドリーに移籍した。
切れ味鋭い加速と柔軟なドリブル、カカが具現化したのはサッカーの最もエレガントな側面だった。だが、'07年にキャリアの頂点を迎えた彼は、このときすでに下降局面に入っていた。この年、彼はドゥンガ率いるブラジル代表を辞退し、コパ・アメリカ優勝を横目で見送った一方で、ミランではCLを制覇。大会最優秀選手賞と得点王にも輝いた。
特に準決勝のマンチェスター・ユナイテッド戦は今も語り草で、ほとんど彼ひとりの力で勝利をもぎ取ったのだった。
また年末のクラブワールドカップでも、決勝でボカ・ジュニオールスを相手に獅子奮迅の働きを見せたが、ブラジル代表では'02年ワールドカップに優勝したものの出場はコスタリカ戦の18分間のみ。'06年はフランスに準々決勝で敗れ失意を味わった。
<評価:カカはネイマールを上回る>