フィギュアスケートPRESSBACK NUMBER
「肉体改造」で来年はバキバキに?
高橋大輔がダンスで表現したいこと。
text by
野口美惠Yoshie Noguchi
photograph byAsami Enomoto
posted2019/10/01 19:00
2人での本格的な練習の始動は来年1月。米・フロリダのマリーナ・ズエワのもとに拠点を移してからとなる。
4回転も視野に入れる。
ファンが期待する4回転についても、もちろん視野に入れている。
「まずはこれから3カ月、必死に精一杯やって、やれるところまで行きたいとは思います。ただ、ショートについては4回転は無理なので、フリーでどこまで出来るかです。柔軟に決めたいです」
来年1月から、アメリカに拠点を移し本格始動する2人。まずは何が課題になるのか。
「とにかくシングルとは全てが違い過ぎますね。靴から違いますし」
アイスダンスとシングルでは、スケート靴の形状が大きく異なる。シングル用では、ブーツの足首はしっかり固定されているが、アイスダンス用は後ろが深くカットされていて不安定になる。またパートナーに当たらないよう、アイスダンス用のブレードはトウピックが小さく、長さも短い。
「距離感の怖さが大変」
「僕は二十何年と滑って来たけれど、近くに人がいて滑るという経験が無いんです。なので距離感の怖さが大変だなと思いました。それにフリーレッグの高さを合わせたり、身体のラインを合わせたり、すべてが課題です」
具体的な課題の1つはリフト。アイスダンスには男性が女性を持ち上げるリフトがある。高橋は言う。
「2人の身長差が無くて、僕が小さいのが不利な部分ではある。まだリフトの練習はやって無いですが、まず肉体改造からです。シングルはあまり上半身に筋肉がつきすぎても邪魔になるのでウエイトトレーニングはやらないので。来年はバキバキになっているかも」
それぞれ自分の推定身長は、高橋は164cmで、村元は161cm。身長差が少ないカップルの場合は、女性が男性を持ち上げる「逆リフト」を個性的な技として取り入れるケースもある。