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ロケッツHCが語る優勝への青写真と
日本人NBAプレーヤーへの期待。
text by
石井宏美Hiromi Ishii
photograph byGetty Images
posted2019/10/01 11:40
「日本に行ったことのない選手にとっても、ジャパンゲームズはいい経験になる」とダントーニHC(ヒューストン・ロケッツ)は語る。
ダントーニが期待する「共存」。
今季こそ彼らは成功を収めること、つまり、NBAファイナルで勝利することは可能なのだろうか。
最大の注目はハーデンとウエストブルックをどのように機能させるのかという点だ。リーグで最もボールを支配する両者だけに共存は非常に難しいことのようにも思われるが、ダントーニHCは、そんな懐疑的な見方も一蹴する。
「ジェームズのすごいところは、“もっとうまくなりたい”という思いがあるところ。常に自分に満足することなく、さらにうまい選手になるために努力を惜しまないのは本当に素晴らしい」と絶大な信頼を寄せる。
「多少お互いに話し合って解決する道は必要だと思いますが、ジェームズとラスはお互いに一緒にプレーしたいという思いが非常に強い。そういう選手たちはしっかりと自分たちで話し合って解決策を見出してくれる。ですから、そこまで問題になるとは考えていません」
「ハーデンとは長年の付き合いだ」
新たにロケッツに加わるウエストブルックも、7月に行われた入団会見でハーデンとの共存についてコメントを求められ、こんな言葉を残している。
「ハーデンとは10代から長年の付き合いだ。オクラホマでもチームメイトだった。優勝するためにはそれぞれのスタイルの犠牲を伴うこともお互い理解している。何をやるべきかは分かっている。僕もハーデンも心配していない。ボールを持っていなくてもやっていける。ボールを触らなくとも試合に勝てる。このチームに来ていい影響を与えて勝たせるためにそれらをやる覚悟だ」
最大の焦点はハーデンとウエストブルックの共存だが、指揮官は彼ら以外の、他の選手たちのチームに対する貢献に対する賛辞も忘れなかった。
「ジェームズやラスに関する話になりがちですが、他の選手たちもしっかりと貢献しているということを私は非常に高く買っています」
すでに優勝できる戦力を備えているロケッツ。既存の選手、新加入選手それぞれがコート上でベストを出し尽くして、悲願の優勝を叶えられるだろうか――。