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球団史上最速タイの158キロを記録。
西武・平良海馬はマウンド度胸満点。

posted2019/09/05 11:30

 
球団史上最速タイの158キロを記録。西武・平良海馬はマウンド度胸満点。<Number Web> photograph by Kyodo News

8月30日のソフトバンク戦で初勝利を挙げた西武・平良(右)は、日に日に存在感を増している。

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市川忍

市川忍Shinobu Ichikawa

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Kyodo News

 平良海馬が投じた1球に、球場には割れんばかりの歓声が響く。

 観客のどよめきは、その後、大きな拍手に変わり、試合の流れまでも変えていく。151キロのストレートでストライクを取ると、2球目も154キロのストレート。打球を詰まらせ、首位を走る福岡ソフトバンクの強打者・内川聖一を見事、セカンドゴロに打ち取った。2球で挙げたプロ初勝利だった。

「キャッチャーの森さんに要求されたところに、しっかりと投げることだけを考えました。強気で投げられたと思います」

登板ごとに成長を見せる19歳。

 平良は2018年、ドラフト4位で八重山商工高校から入団。ルーキーだった昨シーズンはイースタン・リーグで主に中継ぎや抑えとして10試合に登板した。今シーズン、7月8日にプロ初の一軍昇格を果たし、19日に初登板。ビハインドの場面での中継ぎから、徐々に結果を残し、現在では同点、またはリードする場面でマウンドを任されるようになった。

 8月30日の福岡ソフトバンク戦では同点の7回、2アウト二、三塁のピンチで登板し、その裏、味方が勝ち越したために勝利投手となった。「(決勝打の)森さんのおかげ。ラッキーな1勝という感じです」と未だ実感がないような、淡々とした口調で振り返った。

 8月24日の東北楽天戦では2アウト満塁、一打出れば逆転のピンチでマウンドに上がり浅村栄斗と対戦。球威のあるストレートで浅村を空振り三振に切って取り、勝利をたぐり寄せた。

「浅村さんから真っすぐで三振を取ったときも、『自分の球のほうが押している』と感じました。そういう、すごい打者、1人ひとりとの対戦があるので今は自信を持ってマウンドに上がれています」

 19歳の新星は今、登板する1試合ごとにぐんぐんと成長している。

【次ページ】 「宣銅烈のような、まさに剛腕」

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