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日本のアイスダンス界に新星!
15歳吉田唄菜&17歳西山真瑚。
posted2019/09/06 11:00
text by
田村明子Akiko Tamura
photograph by
Akiko Tamura
8月28日からアメリカのレイクプラシッドで開催されたジュニアGP大会のアイスダンスで、初出場した日本代表の吉田唄菜(よしだうたな)&西山真瑚(にしやましんご)が13組中6位と健闘した。15歳と17歳の2人は、今年の2月に正式にアイスダンスペアを結成したばかりの期待の新星である。
西山は元々シングルの選手で、2017年1月からトロントのクリケットクラブに拠点をおいてブライアン・オーサーのコーチチームの指導を受け、全日本ジュニアに出場した経歴もある。その彼がアイスダンスを試す気になったのは、平昌オリンピックが終わった年にクリケットクラブのアイスダンスコーチの1人、アンドリュー・ハラムに声をかけられたのがきっかけだった。
日本のアイスダンスの未来を懸念。
「日本はまだアイスダンスでメダルを取れるレベルに到達していない、転向して良い結果を出せれば日本に貢献できるのではないか、と言われたのです」と西山。
「もともと表現することがすごく好きだったので、それをより発揮できる場所があるのなら、(アイス)ダンスをやってみようかなという気持ちになりました」
2018年夏には、四大陸で銅メダルを手にして将来を期待されていた全日本チャンピオン、村元哉中&クリス・リードがパートナーシップを解消。日本のアイスダンスの未来を懸念する声も高まっていた。
西山は2018年秋に腰を負傷してジャンプの練習を中断していたこともあり、日本スケート連盟にアイスダンスを試したいという意向を相談。パートナーとして紹介されたのが15歳の吉田唄菜だった。以前のパートナーと2016/2017全日本ジュニアに出場して4位になった彼女は、新しいパートナーを募集しているところだった。2019年2月から彼女もトロントのクリケットクラブに移って、2人は本格的にトレーニングを開始した。