酒の肴に野球の記録BACK NUMBER
「松坂世代初の名球会」に希望が。
藤川球児、39歳のクローザー転向。
posted2019/08/20 12:00
text by
広尾晃Kou Hiroo
photograph by
Hideki Sugiyama
1998年の甲子園を沸かせた松坂大輔も9月には39歳となる。彼を筆頭にした「松坂世代」はアラフォーとなり、プロ野球選手としては黄昏が迫ってきた。
90人以上がプロ入りしたが、今季、NPBに在籍している松坂世代の現役選手は8人。以下、8月18日現在の成績だ。
久保裕也(楽)1980年5月23日生
18登板2勝1敗0セーブ2ホールド19.1回12奪三振 防3.26
藤川球児(神)1980年7月21日生
43登板4勝1敗7セーブ22ホールド43回63奪三振 防1.67
松坂大輔(中)1980年9月13日生
2登板0勝1敗0セーブ0ホールド5.1回2奪三振 防16.88
渡辺直人(楽)1980年10月15日生
19試合16打数1安打1本塁打1打点0盗塁 率.063
永川勝浩(広)1980年12月14日生
一軍登板なし
實松一成(日)1981年1月18日生
5試合1打数0安打0本塁打0打点0盗塁 率.000
和田毅(ソ)1981年2月21日生
7登板3勝2敗0セーブ0ホールド 36.1回31奪三振 防2.97
館山昌平(ヤ)1981年3月17日生
1登板0勝1敗0セーブ0ホールド 3回3奪三振 防6.00
楽天の久保と渡辺は同じ松坂世代の平石洋介監督(1980年4月23日生)、小谷野栄一打撃コーチ(1980年10月10日生)とともに勝利を目指している。
この8人以外だと、久保康友(1980年8月6日生)がメキシカン・リーグで投げている。また、梵英心(1980年10月11日生)は社会人野球のコーチ兼内野手として野球を続けている。
二軍戦の松坂を見に行ったところ。
筆者はこの6月、ナゴヤ球場で松坂大輔の二軍戦登板を見に行った。今季はキャンプ中の不幸なアクシデントで出遅れた松坂だが、試合前のウォームアップでは野球ができるのが楽しくて仕方がないという感じだった。
しかし、投球は往時と比べて球速、キレがない。そして制球は昔と変わらず、おおざっぱ。それでもずばっとど真ん中に投げる度胸はあるから、三振を奪う。言わば「顔」で投げているという印象だった。一軍ではどうなるかな、と思っていたが、登板2試合目で大炎上した。