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「ホームランが照れ臭くて」
中田翔、9歳の思い出。
~野球人生で初めて打った1本~
posted2019/08/13 07:30
text by
石田雄太Yuta Ishida
photograph by
KYODO
負けず嫌いな子どもだったという。ファイターズのキャプテンを務める中田翔は、少年時代のことをこう振り返った。
「あの頃の僕には野球しかなかったし、勉強するくらいならバットを振ろうと思っていました。そのくらい野球に没頭していたし、誰にも負けたくなくて、とにかく毎日毎日、野球の練習ばかりをしていましたね」
本人曰く、広島に住んでいた小学校2年生のときに野球を始めたのだという。身体は同い年の誰よりも大きく、投げれば誰よりも速いボールを投げられたし、打てば誰よりも遠くまでボールを飛ばしていた。
「でも、じつは野球をあまり知らなくてね。最初はボールを投げて、バットを振るだけ。打ったら三塁に走るような子だったんです(笑)。それが鯉城リトルに入って野球を一から教えてもらったら、1年後にはマイナーで一番上手い子になった。それからはメジャー、シニアと上がっていきましたけど、いつも自分が一番上手いと思っていました」