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逆指名マッチのC・ロナウド欠場騒動。
怒る国民との狭間に揺れるKリーグ。
text by
キム・ミョンウKim Myung Wook
photograph byGetty Images
posted2019/08/03 11:50
試合前はベンチに座るC・ロナウドの姿に大歓声が沸き起こっていたが……。
写真を撮った選手は「すいません」
こんな話もある。
韓国の『スターニュース』によると7月30日に行われたリーグ戦(第23節)のあと、仁川ユナイテッドのDFキム・ジンヤは記者たちに「ロナウドと写真を撮ったこと」に関する質問をされ、「とても敏感な問題なので、話すのが難しいです。すいません」と語ったという。
キム・ジンヤはユベントス戦に後半から出場。憧れのロナウドとの対戦やその他選手とのユニフォーム交換を楽しみにしていたという。キムはユベントス戦後にロナウドと一緒に写真を撮る機会に恵まれたが、騒動が大きくなるにつれ、写真を撮ったことを素直に喜べず、なぜか謝るしかない状況に追い込まれていた。Kリーグの選手に非はなく、頭を下げるのもおかしな話である。
「C・ロナウド騒動」の余波は、暗い影を落としていた。
Kリーガーたちの熱のこもったプレーよりも、ユベントスやロナウドに対する怒りの声ばかりが目立ち、選手たちの声が話題になることはほとんどなかった。“裏切り”に対する報道は今もなお、繰り広げられている。
しかし、すでに選手たちは前を向いている。韓国サッカーファンの怒りはわからなくもないが、その熱気ある声援をKリーグの試合に向けてほしいものだ。