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ホークスは「ビジネス人材」も育成?
大学講座で専務が語った経営の裏側。
text by
田尻耕太郎Kotaro Tajiri
photograph byKotaro Tajiri
posted2019/08/02 11:40
九州産業大学の人間科学部スポーツ健康科学科で授業を行なう、ホークスの太田宏昭球団専務。
MLBの市場規模は1兆円超だが……。
福田准教授も持論を述べる。
「今のスポーツ界は、選手は世界レベルになってきています。ならばスポーツビジネスも世界クラスになっていかないといけないでしょう。それらは両輪です。片方だけ発展しても、本当の意味で世界と同等に戦えるとはいえないでしょう」
たとえば日本のプロ野球と米大リーグで比較しても、1995年時点では両者の収益はほぼ同程度だったが、その後の収益構造の変化もあり近年のMLB市場規模は1兆円超となり、NPBとは約8000億円もの開きが生じているとされる。
改革次第ではまだ伸びしろのある業界だ。今後の発展、組織の強化や活性化において人材育成は必須となる。いや、人材ではない。「人財」というべきだろう。
福田准教授によればこの分野でプロチームとの産学連携が進行している例はあまりないという。草の根運動かもしれないが、地道な活動こそ必ず実を結ぶのだから各チーム、クラブには是非積極的になってもらいたい。