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ダル「絶対、ドジャースが来る」。
前田健太も自信を持つ盤石ぶり。
posted2019/06/29 08:00
text by
四竈衛Mamoru Shikama
photograph by
Getty Images
今季の公式戦が折り返しを迎えた中、地区7連覇を目指すロサンゼルス・ドジャースが、快調に白星を重ねている。
本拠地で行われた6月21日からのロッキーズ3連戦では、球史に残る快挙も生まれた。21日にマット・ビーティがサヨナラ2ランを放つと、翌22日にはアレックス・バーデューゴが延長11回にサヨナラ本塁打、さらに23日にはウィル・スミスが代打サヨナラ3ラン。
3試合連続のサヨナラ本塁打自体も珍しいが、この3人がルーキーだったことで「史上初」の離れ業となり、米国内では大きな話題を集めた。
A・J・ポロックら主力を故障で欠きながらも、マイナーから昇格してきた新人が「穴埋め」以上の活躍をするところに、今季のドジャースの底力がのぞく。
就任4年目のデーブ・ロバーツ監督は、過去3年とはひと味違う手応えを口にする。
「誰がそのスポットにいるとしても関係ない。それが正しい人間ということだ」
相手投手によって、細かくオーダーを変える戦法を取るロバーツ監督にとって、スタメンだけでなく「控え」の充実度は生命線でもある。新人3人のサヨナラ弾は、何よりも戦力の充実ぶりを物語る快挙だった。
カーショー復帰と前田らの快投。
下馬評が高かったとはいえ、今季もスロースタートを切った。4月2日から5連勝した一方で、同8日からは6連敗。救援陣が打ち込まれ、不安定な戦いぶりが続いた。
ただ、例年以上に復調は早かった。同15日にエース左腕クレイトン・カーショーが戦列に復帰するのを待っていたかのように、徐々に本領を発揮し始めた。5月に入ると、韓国出身の柳賢振、前田健太ら先発投手陣が快投を続け、白星を重ねた。
結局、5月は一度も連敗することなく、19勝7敗。アッという間に2位以下を大きく引き離し、地区首位を快走し始めた。
その後、東地区で首位争いをするフィリーズに3連勝、中地区首位のカブスに3勝1敗と、プレーオフで対戦する可能性がある相手を圧倒したのも、本物の強さの表れだろう。