投打の相乗効果、厚い信頼関係。

　5月を4勝無敗で終えた前田は、チーム内に定着している投打の相乗効果、信頼関係を快進撃の要因として挙げた。

「チームの調子がいいのが一番なので、チームに助けられている部分もあります。しっかりゲームを作って最少失点に抑えれば、勝利に近づく。そういうメンタルの部分も大きいですね」

　2017、18年と2年連続でワールドシリーズに進出しながら、世界一に届かなかった原因は定かではない。だが、若き主砲コーディ・ベリンジャーや、ジョク・ピダーソン、シーガーらが、ただフルスイングするだけでなく、逆方向への打球を意識し始めるなど、チーム全体に確かな変化も見え始めてきた。

　7月末のトレード期限までには救援陣を中心に補強を進める見込みで、現時点で世界一の最有力候補であることは間違いない。

ダルビッシュ「他は出てこないでしょ」

　実際、カブスのダルビッシュ有は、2017年に一時在籍した古巣を、明確な言葉で最大のライバルとして挙げる。

「他は出てこないでしょ。絶対ドジャースが来ると思うし、自分たちがワールドシリーズに行くためにはドジャースに勝たないといけないわけだから」

　今後は、他のライバル球団から徹底マークされることは避けられない。

　このまま、ブッチ切りで勝ち進むのか、それとも新たな関門が待ち受けるのか。

　1988年以来、31年ぶりの頂点へ。ドジャースにとって、しびれる後半戦こそ、真価が問われる戦いとなる。