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武豊とルメールがフランスで挑んだ、
凱旋門賞より人気の3歳牝馬GIとは。
posted2019/06/21 07:00
text by
平松さとしSatoshi Hiramatsu
photograph by
Satoshi Hiramatsu
現地時間6月16日の日曜日、フランスのシャンティイ競馬場でディアヌ賞(GI、3歳牝馬、芝2100m)が行われた。
フランスでのレースというと、日本では凱旋門賞(GI、パリロンシャン競馬場、芝2400m)が有名だろう。しかし、現地フランスでの人気はそれを上回るのがこのディアヌ賞なのだ。
3歳牝馬によるフランスのクラシックレースは1冠目がプールデッセデプーリッシュ。いわゆる日本でいえば桜花賞にあたるレース。そして、2冠目がこのディアヌ賞。つまり、各国のオークスに該当するのがこのレースだ。
過去にはエルメスがスポンサー。
オークスに該当するレースが凱旋門賞やジョッケクルブ賞(ダービー)よりも人気がある。分かりやすく日本流に置き換えると、有馬記念や日本ダービーよりもオークスの方が人気があるということで、少々不思議な感じがするが、こちらフランスではそれが紛れもない事実なのだ。
ディアヌ賞は、以前はエルメスがスポンサーとなり、レース当日にはファッションショーが開かれるなど、華やかな開催に一役買っていた。現在、エルメスはスポンサーを降りたものの、その華やかさは何ら変わりない。
レース前から街中にディアヌ賞のポスターやオブジェが置かれ、レース当日は色鮮やかなドレスと派手な装飾の着いた帽子に身を包んだ女性が数多く見られる。
また、男性もお洒落なスーツで着飾り、皆、片手にシャンペングラスを持ちながら優雅に観戦している。
そんな華やかな舞台に、今年はJRA所属のジョッキーが2人、参戦した。
1人はクリストフ・ルメール騎手。フランス人で元々かの地でジョッキーとなった彼は、今回、フランスの調教師から指名を受けてここにスポット参戦。同レースを過去に3度も勝っている実績が買われて声がかかったのだ。