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前田健太が大谷翔平に持つ親近感。
「打って、投げて、走る」のが野球。
text by
笹田幸嗣Koji Sasada
photograph byKyodo News
posted2019/06/18 07:00
前田健太(ドジャース)と大谷翔平(エンゼルス)の今季初対戦、第1打席で大谷が本塁打を放った。
対戦は1年に1回はあるかないか。
「1年に1回あるかないかの対戦なんで、そういう意味では対戦できるのはいいことだと思いますし、周りの方に注目してもらえるのは有り難いです。
僕も翔平もやることは変わらないでしょうし、いつも通り、僕は抑えるために、向こうは打つために努力するだけなので、そこは変に意識せずに、純粋に抑えるために頑張りたいと思います」
メジャーで戦う日本人選手にとって、大谷翔平は誰にとっても、可愛い後輩であり、自慢の日本人選手である。言うまでもなく、それは大谷翔平が二刀流として、メジャーを席巻する選手だからである。
「打って、投げて、走る」前田健太の価値観。
野球選手として、前田の最大の価値観は「打って、投げて、走る」である。事実、今季、彼の打撃成績は24打数6安打、打率.250。二塁打も2本放ち、2打点も挙げ、今季の目標の1つに「本塁打を打つこと」も掲げている。
5月15日のパドレス戦、前田は二刀流として、メジャー史上初の快挙も成し遂げた。
投げては6回2/3零封、12奪三振。打ってもチームの全得点を叩き出す2安打、2打点。打点が公式記録となった1920年以降、12三振を奪い、2点以上のチーム全打点を挙げたのはメジャー史上初の快挙となった。
まさに本家本元、大谷翔平の先を行く「リアル二刀流」として、歴史にその名を残した。そして、打者・前田として、なかなかのコメントを試合後に残した。これには本塁打全盛の大味な野球に辟易としている米国の一部メディアも手を叩いて喜んだ。
「バットに当たれば、何かが起こると言うことがわかったと思う。三振すれば何も起こらない」