フランス・フットボール通信BACK NUMBER
ブラジル、最底辺の暮らしから……。
“サッカーの女王”マルタが語る成功譚。
text by
エリック・フロジオEric Frosio
photograph byJerome Prevost/L'Equipe
posted2019/06/13 07:30
北京五輪決勝でのマルタのプレーシーン。銀メダルに終わったが、その圧倒的なテクニックは観衆を魅了した。
“サッカーの女王”と呼ばれて。
――フランスのクラブチームならどうですか? 一度も移籍の機会はなかったのですか?
「オファーは何度も受けたわ。リヨンとパリ・サンジェルマンとは話をしたけど合意には至らなかった。近年のフランス女子サッカーの進歩は目覚ましい。投資も充分だし、ワールドカップを開催するのが何よりの証拠でしょう」
――リヨンのジャンミシェル・オラス会長は、アレックス・モーガンは誘惑したがあなたを誘惑したことはないとツイッターで呟いています。
「ツイッターはあてにならないから(笑)。実際、去年も話をしているし。アメリカのリーグ中断期間中にフランスでプレーするのも可能だと思ったけど、条件面で折り合いがつかなかった。目の手術もそうだったけど他にもやるべきことがあって、結論としてフランスには行けなかっただけ」
――最後になりますが《キング・ペレ》の国で、サッカーの女王と称されていることをどう思っていますか?
「人々が親しみを込めてつけてくれたニックネームだと思っている。それ以上は深く考えないことにしているわ」