酒の肴に野球の記録BACK NUMBER
巨人・坂本勇人は“最強の遊撃手”になるか。
ポイントは打順と、前後を打つ丸と岡本。
text by
広尾晃Kou Hiroo
photograph byKiichi Matsumoto
posted2019/06/06 08:00
交流戦初戦では「4番」に座った坂本勇人。5日の試合ではリーグ最速となる20号本塁打を放った。
交流戦初戦では「4番」に。
と、なると気がかりなのは交流戦初戦から4番に座ったことだ。岡本和真の成績がパッとしないため、原監督が業を煮やして打順を変えたのだが。
坂本は2015年に巨人82代目の4番打者になったが、4番はこの年と今年しか経験していない。成績は、6月4日も含め、「49試176打47安5本28点4盗 率.267」と今ひとつ。
坂本は本来、上位を打つ役どころだけに、重厚な4番は座り心地が悪そうだ。6月4日にも1つあった敬遠も、これから増えるだろう。
坂本が三冠王を取るか、最強の遊撃手になるかは「4番遊撃・坂本勇人」という新しい看板に本人が慣れるかどうかが大きいのではないか。
個人的には、岡本和真をもう少し我慢して4番に使い、坂本は「NPB初の2番最強打者」として活躍してほしいと思う。何事によらず打順をいじるのはあまりよくないし、坂本はタイプではないと思うからだ。
1988年生まれ。同世代にはソフトバンクの柳田悠岐、西武の秋山翔吾、MLBの田中将大、前田健太などがいる。坂本は、同世代の中で最も早く活躍したためにベテランの雰囲気があるが、これからが盛りだ。
歴史に残るシーズンにしてほしい。