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『セイバーメトリクスの落とし穴』
人間本来の姿を写し出す、
投手と打者のイタチごっこ。 

text by

梶原紀章

梶原紀章Noriaki Kajiwara

PROFILE

photograph bySports Graphic Number

posted2019/05/28 07:30

『セイバーメトリクスの落とし穴』人間本来の姿を写し出す、投手と打者のイタチごっこ。<Number Web> photograph by Sports Graphic Number

『セイバーメトリクスの落とし穴』お股ニキ著 光文社新書 920円+税

 プロ野球広報の仕事をしていると業務上、野球関連の書籍を沢山読む機会がある。ただ正直、食い入るように読むような書籍は少ない。すでにどこかで聞いたエピソードが書かれていることも多いし、なにより事実は小説より奇なりではないが、この業界の内部にいる自分からすると、実際はもっと生々しく驚くべき出来事で一杯だからかもしれない、と最近気が付いた。

 その中で本書は久しぶりに読み込むことができた。タイトルと著者名を見るとページを開くのが少しばかり勇気のいる作業だったが、書かれている内容は幅広く奥が深い。はっきりいってタイトルがメインテーマではない。力を入れているのは投手のボール、特に変化球と今はやりの少し曲がるボールが中心だ。これらを駆使して現代の投手が打者を打ち取るために、いかに様々な工夫をしているかを分かりやすく説明している。一方で打者はそれを攻略しようと日夜、研究をする。そのイタチごっこ的な要素が本書のメインテーマと言ってもいいのではないだろうか。

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日本ダービー革命元年。

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