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浦和に「ようやく光が見えた」日。
湘南戦の悪夢がもたらしたACL完勝。
text by
寺野典子Noriko Terano
photograph byAFLO
posted2019/05/22 18:15
リーグ戦では苦しんでいる浦和だが、まだ5月。追撃の態勢は整いつつある。
「これでようやく光が見えた」
そして北京戦。2点リードしたハーフタイム。ここでも湘南戦の話題が出たと西川が振り返る。
「ハーフタイムのロッカーでも『これは湘南戦だ。同じことを繰り返さない』という声がありました。我慢強く戦い、同時に相手を沈める3点目を決めようと。湘南戦では、勝利した湘南の素晴らしさ、戦う姿勢、原点みたいなものを見させてもらえたし、自分たちがまだまだだなっていうのを痛感しました。自分たちのサッカーを再確認できただけでなく、相手から学んだものも大きい試合でした。
引いて守るのは確かに堅いけれど、やっぱり、獲る守備ができれば、見ている人も楽しいと思います。これでようやく光が見えた。我慢強く守って、セットプレーとかで獲るという勝ち方もあるし、今日みたいな勝ち方もある。その両方を使い分けることができればいい」
前への推進力という今季足りなかったものを武器に勝ち取ったACL決勝トーナメント進出。ACL制覇を2度達成した浦和にとって、ACLへの思い入れは強く、そしてまたこの舞台では強さを発揮する。しかし、現在10位に沈むリーグ戦での浮上も重要課題だ。
「今日は攻撃的な守備ができた。これが最低限やるべきサッカー」と青木が語るが、まずはこれを継続させなくてはいけない。