プロ野球亭日乗BACK NUMBER
“井端弘和師匠”に学んだ山本泰寛。
巨人で光る文武両道の慶応ボーイ。
text by
鷲田康Yasushi Washida
photograph byKyodo News
posted2019/05/05 13:30
4月中旬の阪神戦。二塁の守備時、軽快なフットワークから華麗なジャンピングスローを見せた山本泰寛。
「自分の役割をしっかり続けていけたら」
「いままでなら強引に引っ掛けて三遊間に転がしてヒットになればいいやというバッティングでしたけど、手首を返さずにセンター前に打ち返せるようになっている。成長したと言ったら、そういうところが成長している部分ですね」(井端)
ぶっきらぼうだが、やはり愛弟子の活躍をじっと見て、目を輝かせていた。
「一軍にいないとチャンスはない。いまはチャンスが巡ってきているので、できることを毎試合やることが大事だと思っています。これからも気負わずに、自分の役割をしっかり続けていけたらと思っています」
偏差値76の頭脳は冷静に自己分析して、決して自分を過大評価はしない。
山本には考えて努力できる力がある。
その力で今ようやくスーパーサブという場所を手に入れたが、そこから必ず新しい未来が切り拓けるはずである。