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修造、ゴールボール挑戦!天摩由貴は
「視覚以外の全感覚」で勝負する。 

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松岡修造

松岡修造Shuzo Matsuoka

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photograph byYuki Suenaga

posted2019/04/28 08:00

修造、ゴールボール挑戦!天摩由貴は「視覚以外の全感覚」で勝負する。<Number Web> photograph by Yuki Suenaga

155cmの天摩さんと、188cmの修造さん。身長差を示すために、修造さんは「失礼します」と天摩さんの手をとった。

バスケットボールの約2倍ある。

天摩 実際にボールの中には鈴が2個入ってます。大きさはバスケットボールとほぼ同じなんですけど、重さはどれくらいだと感じますか?

松岡 どれくらいだろう。トレーニング用のメディシンボールくらいの重さに感じるから、2kgとか3kg……。

天摩 そんなにはないです(笑)。でも、バスケットボールの約2倍に当たる1.25kg。投げ比べてみると違いがよくわかると思います。

天摩由貴(てんま・ゆき)

1990年7月26日 青森県生まれ。先天性の網膜色素変性症を患っており、視野狭窄が徐々に進み、失明の可能性がある。幼い頃から運動が好きで、高校、大学時代は陸上に打ち込み、ロンドンパラリンピックでは陸上女子短距離に出場。その後ゴールボールに転向し、リオパラリンピックでは日本代表として5位入賞。2017年からは日本代表のキャプテンを務め、アジアパラ競技大会では2014(インチョン)、2018(ジャカルタ)とメダル獲得を果たしている。㈱マイテック勤務、チーム附属所属。

ボール1、2個のずれはよく起こる。

松岡 バスケットボールの2倍か。ゴールボールは相手の投げたボールを全身を使って阻止する競技。当然、これが顔面に当たることもあるんですよね。

天摩 よくあります。

松岡 すごく痛そう。この重たいボールが音を立てながら顔面の方に来るんですよね。どのくらい予測できるものなんですか。

天摩 顔の方に来る、胸の辺りに来ることはわかっても、ピンポイントにここに来ると毎回確実に分かる選手はいないんじゃないでしょうか。実際に試合中もボール1個や2個のずれが起きることはしょっちゅうなので。

 テニスとはボールの大きさがかなり違うが、同じボール競技ということで松岡さんはゴールボールに興味津々の様子だ。白いラインが引かれたコート内を歩き始めると、振り返って天摩さんにこう訊ねた。

松岡 だいたい相手がボールを投げる位置はどのくらいですか?

天摩 ゴールから6m前にハイボールラインがあるんですけど、攻撃側はその範囲内でリリースすればOKです。だからギリギリまで相手コートに近づいて投げると、そこから9mでゴールに届きます。

【次ページ】 わずかな突起で位置を確認。

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