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世界が狙う18歳ハドソン・オドイ。
新鋭FWはチェルシーの顔となるか。
text by
山中忍Shinobu Yamanaka
photograph byUniphoto Press
posted2019/04/09 10:30
18歳でイングランド代表デビューを飾ったFWハドソン・オドイ。バイエルンからのオファーが伝えられるなど、移籍市場でも注目の的だ。
今夏の移籍はあるのか。
今夏の移籍は避け難いと言われているが、まだ手遅れではない。来季に向けて「チェルシーのハドソン・オドイ」に有利な展開も予想される。
アザールはジネディーヌ・ジダンが監督に復帰したレアル・マドリーのターゲットとして去就が微妙。ウィリアンとペドロは先の短い30代。さらに、若手の獲得に関するFIFA規則違反により、来季の補強禁止が正式に下る可能性もある。
チェルシーは、来季末で契約の切れるハドソン・オドイを、60億円超とも言われる移籍金ではなく、その数分の一程度の育成補償金だけで手放すケースが考えられても、今夏の放出を避ける覚悟の様子だ。
当人は今冬の移籍志願を前に、週給換算で8万ポンド(1200万円弱)相当の新契約を拒否しているが、最も重視するピッチ上での待遇に改善の兆しが見えれば、何が何でも8歳からの「ホーム」を飛び出すというわけではないだろう。実際、9カ月前には「マウリツィオの下で成長を目指せる環境を気に入っている」と言っていた。
秘める潜在能力を、「リアリー、リアリー、ベリー、ベリー・ハイ」と評価してきたサッリは、ここにきて「来季の出場試合数は30を超えるだろう。じきに8割方の試合で先発できるようにもなる」と発言してもいる。
もちろん、すべては首尾一貫「カラムを思い続ける」指揮官が、チェルシーで過去の人にならなければの話ではあるが……。