フランス・フットボール通信BACK NUMBER
世界中を旅したさすらいのドイツ人GK。
その波乱万丈の蹴球人生を追う。
text by
フランク・シモンFrank Simon
photograph byBernard Papon/L'Equipe
posted2019/04/03 15:00
今もプファーネンシュティールは世界を旅している……それは、クラブチームのスカウトとして、そして環境問題を守るためである。
2010年に訪れた、旅の終わり。
さらに冒険は続く。
ブラジルの後も、彼は3つのクラブでプレーを続けた。そのうちのふたつ、ノルウェーのマングレルッド・スターではGKコーチも兼任し、ナミビアのランブラーズではGKコーチとスポーツディレクターに加え代表チームのGKコーチまで引き受けている。クラブと代表両方のGKコーチ兼任は、2008年4月にキューバ(レインホルド・ファンスに所属)で経験して以来のことであった。
プファーネンシュティールが長い旅に終わりを告げ、ドイツに戻る決意をしたのは2010年の終わりであった。
現在は祖国でテレビ解説などメディア関連の活動をおこなう傍ら、豊かな人脈を生かしてフォルツナ・デュッセルドルフでスカウトの仕事に携わっている。
同時に彼は、環境保護を訴える非営利団体のグローバル・ユナイテッドFCにもボードメンバーとして参加している。500人以上のサッカー関係者が名を連ねるこの組織の統括者として、世界の実態を誰よりもよく知るプファーネンシュティール以上の適任者がいないのは間違いない。