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ダルビッシュは根っからの大阪人。
大緊張の初登板後でも笑いは取る。

posted2019/03/03 09:00

 
ダルビッシュは根っからの大阪人。大緊張の初登板後でも笑いは取る。<Number Web> photograph by Getty Images

ダルビッシュ有はカブスファンの期待に応える覚悟を決めている。スタートは順調だ。

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ナガオ勝司

ナガオ勝司Katsushi Nagao

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 ダルビッシュ有は、根っからの大阪人である――。

 2月26日、アリゾナ州メサにあるシカゴ・カブスのキャンプ施設。オープン戦初登板を終えた後、地元メディアの取材を受けたダルビッシュは、もはや「当たり前」となっている英語でのインタビューで、神妙な顔つきで聞き入っていたアメリカ人を、どっと笑わせた。

「(米メディアに)『なんで今年は通訳つけない決断をしたんだ?』 って訊かれたので、球団にとってエクスペンシブって……高額だからって言ったら、それでウケた」

 とダルビッシュ。「それは笑わせようと思って、言ったことなの?」と問うと、『そんなん、当たり前やん』とでも言いたげに、こう続けるのだった。

「もちろん。大阪人なんで、何が笑うかぐらいは言う前に分かる」

 笑いのセンスより、いわゆる「サービス精神」ではないかと思う。笑わせたいというより、相手を喜ばせたい。相手が誰であれ、時間がどれだけであれ、一緒にいる人には楽しんで欲しい。そんな感じがする。

「(オープン戦初登板は)正直、めちゃくちゃ緊張してた。あそこ(マウンド)にいったら大丈夫だけど、車の中とか、息が詰まるじゃないけど、息しづらいっていうか、トラックとかちょっと軽く突っ込んでこおへんかなとか」

 おいおい、何を言い出すねん、と最後の部分については突っ込みたくなるが、その気持ちはよく分かる気がした。

1回投げて緊急降板した半年前。

 去年の8月19日、ダルビッシュは右腕の怪我からの復活を目指し、インディアナ州サウスベンドのマイナーリーグのマウンドに上がった。「(筋)組織に異状なし」とした最初の診断を過剰に信じたチームの方針は「今季中の復帰」。ところが6月に始まった最初のリハビリの時点で、患部の痛みは消えていなかった。

 その日、マウンドに上がった彼は、わずか1回投げただけで緊急降板に追い込まれた。数日後、「ストレス反応と右上腕筋の肉離れ」という精密検査の結果が発表される。事実上の「今季絶望」だった。

【次ページ】 ダルビッシュが最近よく使う「Happy」。

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