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<2017箱根駅伝プレビュー>
早稲田大学&東洋大学「絶対王者のたおし方」 

text by

生島淳

生島淳Jun Ikushima

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photograph byShunsuke Mizukami

posted2016/12/26 09:00

<2017箱根駅伝プレビュー>早稲田大学&東洋大学「絶対王者のたおし方」<Number Web> photograph by Shunsuke Mizukami

出雲4区で区間新、全日本3区で首位を奪取と勢いに乗る早大・鈴木洋平。相楽監督が鈴木ら4年生をどう起用するかがポイントだ。

“一強”の様相強まる今季の学生駅伝。だがスポーツの世界に「絶対」はなく、一発勝負の本番は何が起こるかわからない。虎視眈々と王座を狙うライバルたちは、それぞれの策を備えて本大会を待っている。

 全日本大学駅伝で青山学院大学の優勝を伊勢神宮で見届け、取材ノートにペンを走らせた。

「箱根、青学の3連覇濃厚。チームとしてまとまり有り。ただし『山の神』がいた前回よりも地力は劣る。今回、先行されたように隙がないわけではない。対抗馬は――」

 ふたつの学校を記した。

 早稲田、そして東洋。


 なぜ、この両校を挙げたのか。箱根駅伝で青学大に勝つとするなら、ふたつの条件を満たす必要がある。

●4区終了時点で青学大より先行できる戦力がある(青学大は復路の層が厚いため)

●箱根駅伝で極めて重要となる4年生の層が厚いこと(タフな20km以上は経験が大切)

 そこで浮かび上がってきたのが、早大と東洋大の両校である。4年生が揃っているだけでなく、早大は全日本で最終8区にタスキをつなぐまで青学大に対して49秒のリードを奪っていた。地力があるのだ。そして東洋大にはエースの服部弾馬がいる。彼が往路主要区間で大差をつければ、レースはこんがらがる。打倒・青学大の秘策は何か。両校の監督を直撃した。


 全日本のゴール地点で、早大の相楽豊駅伝監督は必死に涙をこらえていた。選手に「勝たせてやれなかった」という思いが表情ににじみ出ているような気がした。相楽監督は「手ごたえを感じながらも、悔しいレースでした」と振り返りつつ、「箱根は勝ちにいきたいと思います」と意気込む。

「青学さん、本当に強いです。でも、早稲田としても勝負できる人材は揃いました。主将で責任感の強い平(和真)、早実出身で都会派の武田(凜太郎)、ムードメーカーの鈴木(洋平)。それに前回の9区で区間賞を取った井戸(浩貴)と4年生が充実しているのは頼もしい限りです。全日本では武田、平、鈴木と1区から並べて流れを作ることが出来たので、箱根でもいい『流れ』を意識した配置を考えたいと思います」

この記事は雑誌『Number』の掲載記事です。
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