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武豊の“大記録逃し”が悔やまれるもう一つの理由。~社台グループ、まさかの2015年GI勝利なし~
text by
片山良三Ryozo Katayama
posted2016/01/11 06:00
武豊騎手のJRA平地GI競走完全制覇の大記録達成の期待がかかったエアスピネル(牡2歳、父キングカメハメハ、母エアメサイア、栗東・笹田和秀厩舎)の朝日杯フューチュリティステークス(12月20日、阪神芝1600m、GI)は、単勝150円の大人気。この馬で儲けたい、という人たちの支持ではなく、記念の単勝馬券を手にしていたいファンの小口投資(額面ミニマムの100円で、何枚も買い求める人が多かった)の集積が、この断然人気の正体だった。
当日の阪神競馬場は、口開けの1レースから武豊騎手が勝ち、2レース、3レースと連勝をのばす最高の雰囲気。'02年12月7日に阪神競馬場で同騎手が達成した1日8勝を思い出して、後続の騎乗馬ラインナップを見直した人も多かったはずだが、この日は9鞍の騎乗。あの頃のような全12レース騎乗が当たり前だった時代とは、そこが根本的に違っていた。