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デュラントが3度の手術で手に入れた“一番の財産”。~バスケットにまつわる1つ1つの事柄への愛を再確認~
text by
宮地陽子Yoko Miyaji
photograph byGetty Images
posted2015/10/07 06:00
個人よりもチームを尊重するプレーが多く、怪我の間もベンチでメンバーに声援を送った。
ケビン・デュラント(オクラホマシティ・サンダー)にとって、今年のクリスマスは8月にやってきた。アメリカ代表のトレーニングキャンプで、NBAのトッププレイヤーたちと共に練習した時がそうだった。
「子供の頃のクリスマスを覚えているかい? まるで、そんな感じだった」と、デュラントはその興奮を描写した。クリスマス前の子供のように、何日も前から指折り数えて待っていたに違いない。それほど楽しみだった。
思い返せば、最近は何をやってもうまくいかない1年だった。去年10月、開幕前に右足を骨折。それから半年の間に3度も手術を受けた。最初に入れたボルトで炎症が起きて、2度目の手術でボルトを交換。3月には再び骨に亀裂が入り、補強の処置をしている。そのため、昨シーズンはわずか27試合にしか出場できず、チームも1勝及ばずにプレイオフを逃している。