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不振を経て「引き出し増えた」。清宮幸太郎が関東大会に臨む。~自分から振りにいけない選手に先はないのだから~
text by
中村計Kei Nakamura
photograph byKYODO
posted2017/05/18 16:30
都大会決勝は2発で18対17の勝利に貢献。関東大会は2回戦・花咲徳栄戦から登場。
ここへ来て、早実の清宮幸太郎の凄みが増しつつある。
先の選抜大会、2回戦で早実を倒した東海大福岡の捕手・北川穂篤は試合後、こう話していたものだ。
「清宮君は対応力がある。夏まで、どう修正してくるか楽しみ」
選抜、それに続く春季東京都大会の前半と40打席、清宮は本塁打から遠ざかった。しかし、準々決勝・駒大高戦で、メモリアルとなる80号、81号と、2本の本塁打をマーク。ようやくトンネルを脱した。
「スッキリした。不調の原因もわかった。まあ、下半身ですね。後ろに残すことを意識するようにした」
特に2本目は、清宮の底知れぬ力をうかがわせた。外角低めの直球を中途半端なスイングで当てただけのように映ったが、打球は放物線を描き、バックスクリーンへ落ちた。