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欧州の、こんなところに野球人が!
オーストリア代表監督・坂梨広幸。
text by
宮寺匡広Masahiro Miyadera
photograph byHiroyuki Sakanashi
posted2019/02/19 08:00
2015年からオーストリア代表監督を務めている坂梨(右端)。ヨーロッパの地で野球普及に努めている。
強豪国には150km投手も!
ヨーロッパ選手権の本大会では、前回王者オランダやイタリアなど強豪国と戦わなければならない。
「選手権のレベルはとても高くて、特にピッチャーの投げるボールのスピードが変わってきます。オランダ、イタリア、スペインの『トップ3』のピッチャーは最速で153kmまで出ます。うちは速いピッチャーでも135kmなので、上位チームを相手にするには厳しい」
現状の戦力でトップ3に勝つのは難しいが、そのための秘策も考えている。
「去年、メジャーで流行った『オープナー』のように、初回から1人1イニングずつタイプの違うピッチャーを投げさせたり、相手のデータに基づいて大胆に守備シフトを敷いていこうかなと考えています。攻撃は先取点を取れるかがカギになります。ファーストストライクからどれだけ積極的に振っていけるかが課題です」
坂梨がヨーロッパで地道にまいた野球の種は、ドイツの地で花開くだろうか。