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出遅れて、早めに先頭に立って完勝。
東京新聞杯でマイル戦線に新星登場。
posted2019/02/08 07:00
text by
平松さとしSatoshi Hiramatsu
photograph by
Satoshi Hiramatsu
2月3日、東京競馬場で行われた東京新聞杯を勝利したのはインディチャンプ(牡4歳、栗東・音無秀孝厩舎)だった。
今年の東京新聞杯は、京王杯2歳S(GII)やアーリントンC(GIII)勝ちがあり、朝日杯フューチュリティS(GI)でも3着に好走したタワーオブロンドンや、同じ東京競馬場芝1600mの富士S(GIII)を優勝しているロジクライ、一昨年の朝日杯フューチュリティS(GI)を優勝しているサトノアレス、他にもロードクエストやテトラドラクマなど、重賞ウィナーを含む計15頭が揃った。そんな中で1番人気に支持されたのがインディチャンプだった。
同レースでは最近11年間にわたり1番人気馬が敗れていた。1番人気に応えて勝利したのは、2007年のスズカフェニックスが最後。準オープンを勝ち上がったばかりながらも1番人気に支持されたインディチャンプにとって、真価の問われる1戦となった。
5カ月の休みを挟んで本格化。
「昨年の秋、思い切って休ませてから立て直したところ、馬が本当に良くなってきました」
そう語ったのは音無師だ。
2歳の暮れにデビューから連勝を飾ると、3歳の夏までに6戦3勝。重賞でも好走し、素質馬の片鱗を見せていた。
しかしその後、熱発をした事もあり、指揮官は思い切って放牧に出し、馬がしっかりするのを待ってから厩舎に戻す事にした。
5カ月以上の休み明けでの出走となった昨年12月16日の元町S(準オープン)は、馬体重が前走比+8kgの460kg。数字的にはデビュー時の体重とほとんど変わりないが、体はもっと筋肉質になった感じ。おそらく無駄肉が削れて必要な筋肉がついてきたという事だろう。
そして、レースぶりは正にそれを確信させるモノ。後方から無理する事無く進出すると、楽々と突き抜け、最後は2着馬に3馬身の差をつけてゴール。本格化を思わせる圧勝ぶりを披露した。