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FA契約といぶし銀二塁手の苦境。
大型契約の陰で起こっていること。 

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芝山幹郎

芝山幹郎Mikio Shibayama

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posted2019/02/02 11:00

FA契約といぶし銀二塁手の苦境。大型契約の陰で起こっていること。<Number Web> photograph by AFLO

ロイヤルズと契約を延長したウィット・メリフィールド二塁手。長期契約は吉と出るか凶と出るか。

安めの長期契約、という落とし所。

 現在のトレンドがつづけば、33歳以上の地味な内野手が年俸1000万ドル以上を複数年にわたって稼ぎ出すことはむずかしい。よほどの大器晩成型ならともかく、調停→FA資格獲得の二段跳びで年俸の20倍増を実現することも、まず不可能に近い。

 かくて、球団と選手の思惑は一致し、4年総額1550万ドル+出来高払い200万ドルという渋めの契約延長が成立した。メリフィールドにしてみれば、とりあえず安定した収入を確保した上で、FA資格獲得時の一段上げを狙おうというところだろう。金満球団とはいえないロイヤルズも、しばらくぶりに出てきた生え抜きのスターを、比較的割安の金額で4年間は確保できるというわけだ。

 この傾向は、今後もしばらくつづくのだろうか。メリフィールドの年俸を知って、私は反射的に大谷翔平の近未来を思案した。大谷の年俸は現在54万5000ドルで、'21年に年俸調停の権利を取得し、'24年にFA資格を獲得する。

 大谷に故障が発生しないかぎり、エンジェルスはその前に、複数年の大型契約延長を提示してくるにちがいない。その時期が2020年だったら、大谷はまだ26歳だ。8年総額2億ドルとか10年総額2億5000万ドルとかいった数字が脳裡をよぎるが、この話はもう少し経ってから検討することにしよう。

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