ブンデス・フットボール紀行BACK NUMBER
長谷部誠はフランクフルトの皇帝。
円熟リベロにファンも絶大な信頼。
posted2019/01/25 10:30
text by
島崎英純Hidezumi Shimazaki
photograph by
Getty Images
ドイツ・ブンデスリーガのウィンターブレイクが明けました。各クラブは約4週間のブレイク中に一時の休息期間を設け、17位に低迷するハノーファー以外は年明けから再始動。キャンプを張るなどしてチーム強化を図ってきました。
前半戦に思惑通りにチーム構築が進んだクラブ、まだまだ強化が必須と判断したクラブ、はたまた思いがけぬ低迷で頭を抱えるクラブなど、それぞれの立場は異なります。例えば首位に立つドルトムントは確かな手応えを得たはずですが、他のチームは先頭を走るチームに照準を合わせて仔細な研究をし尽くしているでしょう。
それを如実に感じたのが再開明け初戦のライプツィヒ戦だったのではないでしょうか。
敷かれたドルトムント包囲網。
ライプツィヒのホームで行われたゲームは19分にCKの流れからベルギー代表MFビツェルが豪快なゴールを叩き込んでドルトムントが先制しました。
しかし、その後は一進一退の攻防が繰り広げられ、終盤はライプツィヒご自慢のパワーフットボールが炸裂して、エースFWのベルナーや1トップのポウルセンが何度もドルトムントGKビュルキを強襲。それでもなんとかドルトムントが逃げ切りを果たして、首位チームの面目を保ちました。
ドルトムントは足首の負傷でキャプテンのロイスが欠場した影響もあったでしょうが、この試合を観る限り、現状のブンデスリーガ各チームはまず、ドルトムントを打ち砕くことに全精力を傾けている様子がうかがえます。個人的には真冬の極寒なのに半袖率が高いドルトムントの選手たちに頼もしさを感じたりもしましたけども……。
ちなみに、ライプツィヒのポウルセンは試合翌日にスポーツチャンネル『スカイ』の討論番組に解説陣と共に出演して試合の感想を述べていましたが、あまりにもチャンスを逸するプレーが多かったことから少し恥ずかしげな表情を浮かべているように見えました。おそらく事前に番組への出演は決まっていたのでしょうが、バツの悪さは否めません。