サッカー日本代表PRESSBACK NUMBER
森保監督が見せた勝負師の顔に感服。
大胆ターンオーバーの巨大な効果。
text by
戸塚啓Kei Totsuka
photograph byAFLO
posted2019/01/18 11:20
森保一監督が大胆なターンオーバーを敢行したのは、優勝までの試合数を睨んでいるからに違いない。
いきなり難しいサウジだが。
UAE、イラン、ヨルダン、韓国は、日本と同じグル―プ1位による16強入りで3位通過の国と向き合う。ロシアW杯の出場国が激突する日本対サウジアラビアは、決勝トーナメント1回戦屈指の好カードだ。日本からすれば、難しい相手に当たったということである。
2位通過でもオーストラリアが待ち受けていたから、いずれにしても組み合わせには恵まれていない。それでも、オーストラリアが15日にグループリーグ第3戦を終えていたのに対し、サウジアラビアは日本と同じ17日のナイトゲームだった。試合間隔が同じ相手と対戦するのは、悪いことではないだろう。
結果はともかく主力を温存して控え選手を起用するだけでも、森保監督の選手起用は評価できる。そのうえで、ウズベキスタンを退けた。しかも逆転勝利である。
バックアップ組は自信をつかんだ。「チームの勝利に貢献する」との当事者意識が磨かれた。主力選手も自覚と責任を深めた。ウズベキスタン撃破が強い追い風となって、チームの一体感が高まっていく。トルクメニスタン戦のようなナイーブさは、その後の2試合で取り除かれていったと見ていい。
グループリーグを首位で突破しただけでなく、決勝トーナメントを勝ち抜くための準備もきっちりと整えた。
これを森保監督の勝利と言わずして、何と言えようか。