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修造、驚愕! パラカヌー瀬立モニカは
肩甲骨と頭の位置でバランスをとる。 

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松岡修造

松岡修造Shuzo Matsuoka

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photograph byYuki Suenaga

posted2019/01/15 07:00

修造、驚愕! パラカヌー瀬立モニカは肩甲骨と頭の位置でバランスをとる。<Number Web> photograph by Yuki Suenaga

このキラキラと輝く水面は、中学時代から通う江東区の練習場。インタビュー時に、カヌーを漕いでみせてくれた瀬立モニカ。

「1秒と水の上に浮いていられなかった」

松岡「パラカヌーはリオから採用された新しい競技と聞きました。じつは僕も、以前海外でカヌーに乗ったことがあります。もちろん競技用ではない普通のカヌーでしたけど、それでも1秒と水の上に浮いていられなかった。ありえないほどに不安定。罰ゲームかと思ったくらい。だから、これに乗ってパドルを漕ぐイメージがまったく持てなかったんです」

瀬立「私も最初はそう思いました(笑)」

松岡「そもそも、はじめてカヌーに乗ったのはいくつの頃ですか」

瀬立「まだケガをする前です。中学生の時に部活としてカヌーを始めました。私の生まれ故郷はここ江東区なんですけど、2013年に東京国体が開催されることが決まって。そこで河川や運河が縦横に走る水彩都市としての特性を生かした部活を作ろう、と当時の区長さんが頑張られて。国体に向けた選手発掘事業のようなかたちで、中学にカヌー部ができたんです」

松岡「特別な縁なのですね。カヌー部がある中学校なんてまずないでしょ」

瀬立「地方にはあるんですけど、関東にはなかなかないです」

松岡「カヌー部には、自分から?」

瀬立「私、もともとは水泳をやっていて、中学ではバスケ部に入っていたんです。それなのに、水泳の授業中に体育の先生から『ちょっと来なさい』と呼ばれて。またなんか怒られるのかなと思ったら、『お前ちょっとカヌーをやってみないか』と言われました」

松岡「いきなり! きっと運動神経が良かったからスカウトされたんですね。さっきも、テニスのラケットを振る動きをしたときに、くるっと回ったでしょ。動きがすごく良い!」

瀬立「ありがとうございます! でも、私1人でやるのはイヤだったから、友だちを巻き添えにして、ここに来たのがきっかけです」

松岡「ここ?」

瀬立「はい。今の練習場が、中学時代の部活の練習場でもあるんです」

松岡「まさにここがスタート地点なんですね」

【次ページ】 「1日1回はチンしますけど」

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