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パ・リーグの今季注目球団ランキング。
ロッテ打撃陣、日本ハムの甲子園組……。 

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小関順二

小関順二Junji Koseki

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photograph byKyodo News

posted2019/01/09 11:30

パ・リーグの今季注目球団ランキング。ロッテ打撃陣、日本ハムの甲子園組……。<Number Web> photograph by Kyodo News

2018年ドラフト会議で指名されたロッテの選手たち。(前列左から)小島和哉、藤原恭大、東妻勇輔、山口航輝、(後列左から)鎌田光津希、松田進、中村稔弥、井口監督、古谷拓郎、土居豪人。

甲子園のヒーローが並ぶ日本ハム。

 勢いで対抗するのが北海道日本ハムファイターズだ。

 '16年のホームラン王、レアードが自由契約になり、高梨裕稔、太田賢吾がトレードでチームを離れたが、その代わりにヤクルトから秋吉亮、谷内亮太、そしてオリックスから金子弌大、台湾球界から2年連続で打率4割以上を記録した王柏融(外野手)も入団した。

 一塁手候補に中田翔、清宮幸太郎、外野手候補に西川遥輝、近藤健介、大田泰示、王柏融、さらに中堅・若手の松本剛、淺間大基がいるので、レアードが抜ける喪失感があまりない。

 また、'19年の戦力とは考えられないが、甲子園のヒーロー吉田輝星(金足農)がドラフト1位で入ってくる。

 前年の清宮幸太郎に続く高校野球界の逸材の獲得である。

 台湾の至宝、王の獲得もマスコミの注目を集めるだろう。チームの勢いを私はこういう部分にも感じる。

マスコミ注目度No.1の楽天。

 もう1球団、伏兵的な存在が東北楽天ゴールデンイーグルスだ。

 先発陣に則本昂大、岸孝之というリーグを代表する本格派を2枚揃えているのは千賀滉大、武田翔太のいるソフトバンクと双璧。ここにリリーフからの転向も予想される松井裕樹に3年目の藤平尚真が入り4本柱がしっかり立つ。

 ファームにもいい素材がいる。

 来季25歳未満で、'18年のイースタン・リーグで30イニング以上投げ、防御率2点までの選手を探すと、パ・リーグに9人、セ・リーグには2人しかいなかった。

 その数少ない中に楽天の若手投手が4人いるのである。

 小野郁、西口直人、古川侑利、森雄大(8月に25歳にはなるが)である。古川は一軍戦に18試合登板して4勝9敗、防御率4.13なので、すでに一軍の戦力と言っていい。

 野手では、期待値の高かった内田靖人が12本塁打を放ち、ようやく素質開花の兆しを見せている。

 新人王の田中和基、'15年ドラフト1位のオコエ瑠偉、ファームで長打率.462を挙げた岩見雅紀など期待の若手たちにも飛び出す気配があり、新外国人のブラッシュ外野手とFA権を行使して移籍してきた浅村栄斗もいて、マスコミの注目度ならリーグナンバーワンだろう。

【次ページ】 ソフトバンクの世代交代は難しいのでは?

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