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エスパルス、5年ぶりの1ケタ順位。
若手とベテランの融合で名門復権。

posted2018/12/29 10:30

 
エスパルス、5年ぶりの1ケタ順位。若手とベテランの融合で名門復権。<Number Web> photograph by Getty Images

北川や金子らの台頭があった2018年のエスパルス。来季の奮戦にも期待したいところだ。

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望月文夫

望月文夫Fumio Mochizuki

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 Jリーグ発足時から日本サッカー界をけん引してきた名門清水エスパルスが、長く続いた低迷から覚め完全復活へと再び輝き始めた。

 昨季(2017年)は最終節に辛うじてJ1残留を決め、今季もシーズン中盤には順位を下げたが、終盤の7試合を負けなしで終え今季のクラブ目標だった1ケタ順位を2013年(9位)以来5年ぶりで達成。さらに上位を目指す土台が、しっかりと積み上げられた。

自信になった鹿島との開幕戦。

 昨年清水が苦戦した最大の要因は、リーグ・ワースト3位タイだった年間54失点だ。そこにチームの改革を託され今季就任したのが、昨季低迷したサンフレッチェ広島をシーズン途中から指揮し残留に導いたスウェーデン出身のヨンソン監督である。

「まずは守備を構築することから始める」

 新指揮官はシーズン前の鹿児島キャンプから、守備時の要点を細かく熱心に指導した。

 迎えた鹿島アントラーズとの開幕戦は大敗も予想されたが、シュートを7本に抑えスコアレスドロー。主将のMF竹内涼は「あの無失点で、自分たちもやれると感じた」と、前年の大量失点で失っていた自信を一気に回復した。

 そこからアウェーで2連勝し、一時は3位まで浮上した。その後は白星を先行できずに苦しんだが、終盤の第28節から5試合でわずか1失点と安定した守備を披露。守備が大崩れし3失点以上した試合は昨季の10から今季は6へ、シーズン総失点も48とわずかだが減少し、一定の成果を収めた。

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