猛牛のささやきBACK NUMBER
休まない剛腕、佐藤達也の引退。
オリ後輩が惚れた「天性の人柄」。
text by
米虫紀子Noriko Yonemushi
photograph byKyodo News
posted2018/11/30 07:30
11月25日に京セラドームで行われたファン感で最後のユニフォーム姿を披露。家族からも花束が贈られた。
「1個負けが減っていれば」
2014年はオリックスが80勝62敗2引き分けで、ソフトバンクが78勝60敗6引き分け。勝利数はオリックスが上回ったにもかかわらず、わずか2厘の勝率差で敗れた。だからこそ、悔やむ。
確かにリリーフに失敗した試合もあったが、それ以上に、48ホールドポイントを記録した佐藤なしに、あの優勝争いはありえなかった。それでも、「申し訳ない」と考える。それが佐藤達也という人間だ。
「あれがなければ、1個負けが減っていれば……」という思いを抱えながら4年間もがいてきたが、肩を休める時がきた。今後は球団職員として選手たちを後押ししていく。
そこでもまた、頼れる存在となることだろう。