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故郷でのバスケW杯予選に燃える、
馬場雄大に必要な“エゴ”とは。

posted2018/11/30 07:00

 
故郷でのバスケW杯予選に燃える、馬場雄大に必要な“エゴ”とは。<Number Web> photograph by B.LEAGUE

馬場は来年1月に地元・富山で開催されるオールスターのファン投票で、2年連続最多得票で出場決定した。

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田中大貴

田中大貴Daiki Tanaka

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 第11節終了の現時点で12勝7敗、東地区3位。今のアルバルク東京(A東京)は、ディフェンディングチャンピオンとしてはやや苦戦していると言わざるを得ない。

 まだレギュラーシーズンの約3分の1しか消化していない段階ではあるが、頂点に立った昨シーズンは序盤から快調に地区首位を走っていたことを考えれば、少なくとも成績の上ではやはりスロースタートと言うべきだろう。

 チームのロスターは昨シーズンからほぼ変わっておらず、その選手層の厚さは今シーズンも大きな強み。中でも現役大学生として昨シーズン入団した馬場雄大は、高い身体能力を活かしたダイナミックなプレーで、A東京にとどまらず国内のバスケファン全体から熱視線を浴びるライジングスターだ。

田中とカークを脅かせていない。

 とはいえ、チームの中軸を担うのは田中大貴とアレックス・カーク。彼らがオフェンスの起点となり、勝負どころでボールを託されるのもこの2人だ。いずれも27歳と体力や経験値のバランスが取れた年齢。23歳の馬場は、2人の地位を脅かすレベルにはまだ達していない。

 11月23日に行われた京都ハンナリーズ戦、A東京は開始1分過ぎまでに竹内譲次が2つのファウルを犯してベンチに下がるなど、立ち上がりで後手に回る。第1クォーターで17-29と先手を取られ、前半だけで大量50失点を喫したA東京は、第3クォーターに入ってようやく主導権を握り、追い上げ開始。

 19点差を8点差まで詰めて迎えた第4クォーターはさらにギアを上げ、チームの最初の12得点を田中とカークの2人で叩き出す。この試合3ポイントが好調だった安藤誓哉が続き、残り2分を切ったところで竹内がここまで5本すべて外していた3ポイントを決めてついに逆転。しかし、残り6秒で決勝点を許し、85-87で黒星となった。

【次ページ】 シックスマンとしての役割。

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