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GIの登竜門、東スポ杯2歳Sを制した
ニシノデイジーとオーナーの執念。 

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平松さとし

平松さとしSatoshi Hiramatsu

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photograph bySatoshi Hiramatsu

posted2018/11/22 16:30

GIの登竜門、東スポ杯2歳Sを制したニシノデイジーとオーナーの執念。<Number Web> photograph by Satoshi Hiramatsu

2018年の東京スポーツ杯2歳Sでは、ゴール前で4頭横一線で大接戦となった。

2、3番人気は野路菊Sの再戦。

 2番人気に推されたのはヴェロックス(牡、栗東・中内田充正厩舎)。ルヴォルグに乗らなかったルメール騎手が騎乗したのがこちら。8月5日に浜中俊騎手を背に小倉競馬場の芝1800mでデビューすると、ここをほとんど持ったまま2着に8馬身もの差をつけて圧勝。

 2戦目となった野路菊Sはスローペースで追い込み切れず、カテドラル(牡、栗東・池添学厩舎)の逃げ切りを許す2着。それでも半馬身差まで追い上げていた事が評価され、今回、カテドラルとの再戦になったにも関わらず、こちらの方が上位人気に支持された。

 3番人気がそのカテドラルで、ゲートが開いた。

 先述した通り、ルヴォルグが出遅れたが、他はまずまずのスタート。序盤は人気薄の馬達が引っ張る中、カテドラルが少し掛かり気味に先行。その後ろ、好位のインに引っ張り切れない手応えでニシノデイジーがいて、外にヴェロックス。さらに後ろにヴァンドギャルド(牡、栗東・藤原英昭厩舎)とアガラス(牡、美浦・古賀慎明厩舎)。ルヴォルグは最後方という隊列で進んだ。

ラスト400mのアクシデント。

 名前を挙げた馬達の順列はほぼ変わらないまま4コーナーから直線を向く。コース取りは最内を回ったのがニシノデイジーで、その1~2頭、外を回ったのがカテドラルとヴァンドギャルド。ヴェロックスは外に出し、その後ろでアガラスに騎乗したウィリアム・ビュイック騎手が懸命に進路を探していた。

 ラスト400mを迎えようかという地点でアクシデントに見舞われたのがヴェロックス。やや強引に外へ出してきた馬と接触し、バランスを崩してしまったのだ。

「シュッと切れるタイプではないので、あれは痛かったです。その後、リカバリーするのに時間を要してしまいました」

 後にルメール騎手がそう語るように、この不利で1度、行き脚が止められたヴェロックスが、再びエンジンに点火するのに手間取っている間にレースはどんどん進んでいった。

 先頭に立つ素振りを見せるカテドラルの直後に迫っていたのがニシノデイジー。次の刹那、外からその2頭をパスしてヴァンドギャルドが一気に先頭に立ったが、かわされたニシノデイジーが内から喰らいついて差し返す。さらにヴァンドギャルドの外からはアガラス。更に外からやっとエンジンのかかったヴェロックスが追い込んで来た。

【次ページ】 重賞ウイナーなのに8番人気。

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ニシノデイジー
西山茂行

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