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SB下剋上、陰のMVPは武田翔太。
「ベースに当てる意識」で西武封じ。

posted2018/10/24 08:00

 
SB下剋上、陰のMVPは武田翔太。「ベースに当てる意識」で西武封じ。<Number Web> photograph by Kyodo News

CSファイナル第4戦、2回無失点で勝利投手となるなど、リリーフで好投を見せた武田翔太。

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田尻耕太郎

田尻耕太郎Kotaro Tajiri

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Kyodo News

 シーズン2位のホークスが球団初の下剋上を成し遂げた。

 パ・リーグのクライマックスシリーズ・ファイナルステージは4勝2敗で決着。やはり猛打を誇るライオンズとの戦いは、壮絶な打ち合いとなった。

 初戦から最終戦までのスコア。10対4、5対13、15対4、8対2、6対5。

 勝因と敗因を挙げれば、いくつも出てくる。

 ホークスは初戦を勝ったことが大きかったし、早い回に先制するという狙いどおりの試合運びで、また西田哲朗というラッキーボーイも現れた。

 一方のライオンズにも幸運の使者はいた。2勝2敗で迎えた第4戦の木村文紀だ。CS初スタメンの第1打席で2ランホームラン。すると、直後のライトの守備では頭上を越えんばかりの打球をフェンス際でスーパーキャッチした。そして次の打席では無死一塁で絶妙のバントを決めた。守備がお見合い。送球が一瞬遅れて木村が駆け抜けた一塁はセーフと判定された。

 しかし、ホークスの工藤公康監督がリクエストを要求する。数分間のリプレー検証。ネット裏の扉をくぐり抜けてグラウンドに戻ってきた審判は右手を突き上げ、ジャッジをアウトへと覆した。

やっぱり野球は投手力だった。

 木村から、そしてライオンズから幸運が逃げて行った瞬間だった。勝負に“たられば”は禁物だが、もし木村がセーフだったならば、もしくは流れに任せて強行策を仕掛けてそれが成功していたならば、このCSの結果はどうなっていたのだろうか。

 それにしても打ちまくった。ホークスの計63安打、44得点はCS同一ステージの最多安打、得点記録を大幅に更新するものだった。

 ただ、日々の熱戦を見るにつけて感じたのは、やっぱり野球は投手力だということ。

 工藤公康監督は所沢に移動した当日、福岡での練習でこのように話していた。

「野球は点取りゲームと言われるけど、点を取られないゲームでもある」

【次ページ】 「2番手で武田はガックリくる」

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