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Bリーグに代表が与える巨大な影響。
馬場雄大は八村と渡邊を意識する。
posted2018/10/13 17:00
text by
ミムラユウスケYusuke Mimura
photograph by
Kiichi Matsumoto
9月の代表戦が、10月に開幕したBリーグでの戦いにつながっている。
日本代表で活躍するアルバルク東京の馬場雄大が、サンロッカーズ渋谷との開幕戦後に語った言葉からもそれは感じられた。
「他人よりも上を目指すのであったら、他人よりもスタンダードを高めないといけないと思っています」
9月から始まったFIBAバスケットボールワールドカップアジア地区2次予選で日本代表が見せた戦いは、大きな爪痕を残した。
日本はアジア地区1次予選をかろうじて勝ち上がり、最終予選にあたる2次予選へと進んだ。しかし1次予選の結果が2次予選に反映される独特のフォーマットのため、1次予選以上のペースで勝ち星を積み重ねなければ、ワールドカップ出場は見えてこない。
そんな状況で、日本は最初の2試合を迎えた。
4月末に帰化が認められたニック・ファジーカス(川崎ブレイブサンダース)はリハビリ中のために出場がかなわなかったが、6月に金星をあげたオーストラリア戦などに続いて、アメリカのゴンザガ大学でプレーする八村塁が参加。さらに6月と7月の活動には参加できなかった渡邊雄太(メンフィス・グリズリーズと2-way契約)が、今回は加わった。
主力2人を欠いたイラン代表。
9月13日、FIBAランキングで49位の日本は、68位のカザフスタンとのアウェーゲームに挑み、危なげなく85-70で勝利をつかんだ。そして、カザフスタンから韓国を経由して帰国。9月17日に日本で2戦目を戦うことになった。
対戦相手であるイランのランキングは25位。しかも、彼らは中心選手たちが長年にわたってチーム力をあげてきたチームだ。それでも、1次予選でのハンデがある日本にとっては勝たないといけない試合だった。
イラン代表はバハラミとハタディという2人の主力を欠いており、その状況が日本に味方すると思われたが、ことはそう簡単に進まなかった。カザフスタン戦で有効だったゾーンディフェンスも、この試合では思うように機能しなかった。