“ユース教授”のサッカージャーナルBACK NUMBER
本田圭佑のようなギラつきを見たい。
U-16日本に森山監督が求める野心。
posted2018/10/03 17:00
text by
安藤隆人Takahito Ando
photograph by
AFLO
AFC U-16選手権準々決勝のオマーン戦を勝利し“最低目標”だったU-17W杯の出場権を手にしたU-16日本代表。次なる目的である「アジアチャンピオンでのU-17W杯出場」を目指し、10月4日木曜日にオーストラリアとの準決勝を迎える。
「(W杯は)世界相手に本気で戦って、本物の世界を垣間見られる唯一の場所。なので、そこに出続けるのは日本サッカーの未来にとって凄く重要で有意義なこと。今ここに来ている子達に負けたくない、W杯を目指したいというムードがこの年代全体に生まれること自体が、大きな意義なのだと思います」(森山佳郎監督)
そんな「大きな意義」をつかんだ後だからこそ、そのまま燃え尽きるのではなく、さらなる闘争心と高い目標意識を持って戦い続けられるか――そこで今大会のメンバーの“真価”が問われるわけだ。
準決勝のメンバーは大きく変える。
森山監督も準決勝のオーストラリア戦が持つ意義を深く理解している。
単なる“決勝進出を目指す一戦”ではなく、チーム全体に奮起を促しつつ、選手個々のポテンシャルを測るための一戦と位置づけている。
「準決勝のメンバーは(準々決勝のスタメンから)7、8人代えるつもりです。もしこれで負けたら叩かれるかもしれませんが、でもその中で1、2人は“こいつ使えるじゃん”っていう選手が出てくれば、これから先に大きな戦力になる。
そのまま試合に使わないで所属チームに返したら、その選手が伸びるチャンスを失ってしまうかもしれない。やっぱり育成年代でもあるので、“もうひと伸び”のことを考えないといけない。グループリーグ第2戦のタジキスタン戦も(初戦のタイ戦からスタメンを)7人を代えて、かなり厳しい結果だったけど、“もう1回やってみろよ!”と言いたい」