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拡大するBリーグとアジアバスケ。
琉球のテリフィック12優勝の価値。
posted2018/10/03 11:30
text by
小永吉陽子Yoko Konagayoshi
photograph by
ASIA LEAGUE
今、アジアのバスケットボール市場が動き出している。そして3年目を迎えるBリーグの各クラブもアジアで存在感を示し始めた。
昨季のBリーグ王者であるアルバルク東京が、10月2日に決勝を迎えた『FIBAアジアチャンピオンズカップ』で準優勝という成績を遂げた。この大会はアジアのクラブチーム王者決定戦であり、アルバルク東京はぬかりのない準備のもとチーム力を発揮し、アジア強豪クラブの仲間入りを果たした。
また、9月にはサンロッカーズ渋谷がKBL(韓国)の蔚山モービスフィバスとパートナーシップ協定を締結。ライバル国と競い合うことはもちろん、チーム運営についてもお互いのプロリーグから学び合ういい機会となることだろう。
こうしたアジアのバスケ市場の広がりとBリーグとの関係性が活発化していく中で、急速な発展を遂げる注目のイベントがある。それが、9月18~23日に琉球ゴールデンキングスが強固なディフェンス力を発揮して優勝した『テリフィック12』だ。
プレシーズンに2大会を開催。
この大会はアジアリーグリミテッド、通称『アジアリーグ』と名乗る団体が主催するもので、FIBA公認のプレシーズンのトーナメント戦だ。初年度の昨年は9月に『スーパー8』と称した大会で千葉ジェッツが初優勝しているが、今年はプレシーズンに2回のトーナメントを開催するまでに発展した。
7月の『サマースーパー8』では外国籍選手不在のメンバー構成で育成の意味合いを持つ大会を開催。9月にはシーズン開幕を睨み、外国籍選手を2名まで加えた完全体として、アジアの強豪12チームで競う『テリフィック12』を実施した。
このアジア最大級のトーナメントにおいて、Bリーグ勢は2年連続で優勝を飾り、優勝賞金15万ドルを手にしているのだ。
『アジアリーグ』と堂々名乗るだけあって、彼らが遂げようとしている野望は、アジアを変えていく勢いと影響力を持つ。