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大坂なおみの冷静さに恐れ入る。
20歳の女王が得た「負けにくさ」。
text by
秋山英宏Hidehiro Akiyama
photograph byAFLO
posted2018/09/22 11:30
大坂なおみに敗れた選手は「強い」と口を揃える。それほど今の大坂の充実度は際立っているのだ。
ストリコバ「彼女の出来が素晴らしかった」
敗れたストリコバは「彼女の出来が素晴らしく、私がなんとかできるレベルではなかった」と脱帽した。3年前の対戦では当時17歳の大坂が自滅した。その後の成長を、ひとまわり年上のストリコバは実感しただろう。
「試合運びがうまくなっている。スマートなプレーだった」
本戦選手で最年少の20歳が、最年長の32歳にそう言わせたのだ。
3年前の2015年、大坂はシーズン最終戦のWTAファイナルズの前座として行われたライジング・スター・インビテーションで優勝した。それが今や、ファイナルズに出場する8人を決めるレースランキングで4位につける。この躍進がプレーの進化をそのまま映し出している。
勢いだけではない。大坂は本当に負けにくい選手になった。