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“マドンナジャパン”初の女性監督は、
私の高校で初の女子部員だった!
text by
田中大貴Daiki Tanaka
photograph byKyodo News
posted2018/09/06 07:00
橘田恵監督(右端)は高校卒業後、仙台大で公式戦出場も果たした。2017年には履正社の監督として女子野球の高校日本一も経験。
あれから20年後……彼女は監督に!
あれから20年後――橘田が「マドンナジャパン」の監督に就任しました。
野球日本代表のすべてのカテゴリーを通じて、女性監督の誕生は初めてのことでした。
就任した当時のマドンナジャパンは、W杯21連勝中。
絶対に負けられない……女性監督の両肩には想像を絶する重責が圧し掛かっていました。新潟でのW杯直前合宿中、私が「仮想、優勝インタビュー」を行うと、優勝の瞬間を想像し、涙を流す橘田監督の姿がありました。
「日本女子野球の未来が明るいことを証明する大会にしたい」
20人の代表選手の前で声を震わせながら、そう語った橘田監督。
その言葉通りメンバー20人中、20歳以下の選手が11人と若手起用へと大きく舵を切った今大会。
彼女は経験よりも、未来への可能性に賭けるという大勝負に出たのです。
「マドンナジャパン」はもっと強くなる!
そして掴み取った世界の頂点。
W杯30連勝、6連覇という偉業。
2年ごとに開催されるワールドカップにおいては、2年後も4年後も、または6年後も今大会の選手が残っているはずです。
これから橘田監督は「マドンナジャパン」をどう成熟させていくのでしょうか。20年前の地道な壁当てのように、監督自身もチームとともに、着実に成長していくはずです。