フランス・フットボール通信BACK NUMBER
あの“名将”ベンゲルは今なにを?
注目の次の就職先はどこが有力か。
text by
フィリップ・オクレールPhilippe Auclair
photograph byLaurent Argueyrolles/L'Equipe
posted2018/09/03 10:30
引退後、サッカーイベントで子どもたちと戯れるアーセン・ベンゲル。いまだにそのスタイリッシュな佇まいは健在だ。
日本のチームか? それとも……。
だが、その代表チームでの指揮も、昨年秋までは否定的だった。
「ビーインスポーツ」のインタビューで彼はこう答えている。
「あるときが来たら、代表チームの監督を務めるかも知れないが……」
名声に見合ったクラブから具体的なオファーがない現状では、それも魅力的な選択であるかも知れない。
では実際にどこになるのか。
2年間を過ごした名古屋への郷愁をずっと抱き続けている日本は、常にその可能性が語られてきた。だが、日本サッカー協会が森保一五輪代表監督にA代表も託した今、現実味はなくなったといえる。
浮上してきたのは別の道だ。
英国メディアは、彼がイングランド代表監督への興味を抱いているかどうか長年にわたり問いかけている。彼自身はずっと否定しているし、単なる思い出作りや経歴に箔をつけるためならば、時間の無駄でしかない。
ただ、今ならばやってみるだけの価値はあるのではないか。
余生を送る前の最後のひと仕事としては、十分に魅力的なチャレンジではないだろうか。